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絵画、工芸、芸能に伝わる朝鮮通信使

日本の各所に通信使来日の際に筆写された行列絵巻が残っている。とくに正徳時に老中土屋政直の命令によって大量に作成されたが、対馬藩に残る『正徳度朝鮮通信使行列図巻』はその典型である。他にも当時の画家英一蝶が描いた『朝鮮通信使小童図』や紀州藩に伝わる『朝鮮通信使御楼船図屏風』が著名である。
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日本の街道を練り歩く使節団の姿は、太平の世にあっては物珍しいイベントであった。朝鮮通信使を模したもので、今日にも伝わる著名なものとして唐人おどり(鈴鹿市東玉垣町、津市分部町)、唐子おどり(岡山県瀬戸内市牛窓)の3件がある。大名行列とは異なり、朝鮮通信使は正使や副使などの外交官の他に随行員には美しく着飾った小童や楽隊、文化人、医師、通訳などが加わっており、江戸時代を通じて庶民にとっては数十年に一度やってくる異国情緒を持った一種の見世物として沿道の民衆にも親しまれていた。上述の『朝鮮通信使小童図』には馬に乗った小童に町人が揮毫(現代で言えばサイン)を求める様が描かれており、随行員には庶民が簡単に接触できたようである。さらに滋賀県東近江市五個荘の小幡人形などには通信使人形(正確には唐人人形。随行員である小童や楽隊の人形)があり、異国より献上された象などとともに当時の人気キャラクターであったことがうかがわれる。

また歌舞伎・浄瑠璃の文芸作品に朝鮮通信使を題材として扱ったものが存在する。1764年(宝暦14年)の宝暦度の来日の際、対馬藩の家臣で通詞を担当していた鈴木伝蔵が朝鮮通信使の通詞・中官崔天宗を大坂で殺害する事件が起こったが、1767年(明和4年)には『世話料理鱸包丁』(『今織蝦夷錦』)、1789年(寛政元年)には『漢人韓文手管始』、1792年(寛政4年)には『世話仕立唐縫針』など、いずれもこの一件を土台に作成された文芸作品である。

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2009年05月31日 13:16に投稿されたエントリーのページです。

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